おまえきけ

140文字で足りないときに連投してリムられないための場所

skebとpixivリクエスト 簡易比較

縁あって二種類の投げ銭つきお題募集サイトで依頼をいただいて納品したので、簡単な比較記事をかこうと思います。(半年ぐらい前に書いたものを手直ししているので、少し現状と異なる部分があるかもしれません)

現在も私はどちらも窓口を設置しているのですがこの記事を以って「どっちも窓口用意してるけど本当はこっちのほうがいいなあ〜〜(チラッ」とかいうつもりはないので、クライアント側・クリエーター側で利用するときの参考程度に留めてくれれば幸いです。

共通点

簡単に言えば好きなクリエーターに金を握らせてでも描かせたいものがある(あるいは金を握らせないと描いてもらないものがある)がまあそんな……ちゃんとした依頼というわけでもなく……描いてくれるならお小遣いをあげたい……。みたいな温度感のコミッションのやりとりをするサイトという感じです。

  • クライアント側のリクエストを受けるかはクリエーター側の自由
  • クライアント側はリクエストを送信した時点で支払いをし、受けられなかった・納品されなかった場合は返金(=リエーターへの支払い漏れはないが通らなかったリクエストでお金を払うことはない
  • リテイク・最初に送るリクエスト文以外のやりとりは原則禁止
  • リエーター側が目安の金額を設定できるが、金額設定はリクエストする側の自由
  • (インターネット上の名前さえも隠した)匿名依頼が可能(金銭のやり取りに自分の本名を明かしたりする必要はありません)

双方とも基本的にはクリエーター側の負担を減らすことに注力していて、特にリテイク禁止にはかなり力を入れている印象です。

Skeb - Request Box

  • リクエストを受けつけているのはイラスト・ボイス・テキスト
  • サイトの処理上1アカウントで受け付けられるのは1ジャンル、イラストもボイスもテキストもというのはできない様子
  • 納品形式を指定できる
  • 完成したイラストのサイト上の公開・非公開を決めれるのはクライアント側
  • サイト上処理が早い
  • 振り込み頻度を選ぶことができる(納品毎か月末一括か)
  • 支払い方法の選択肢があまり多くなく若干キツめ
  • 金額を自動設定する機能がある

肉声で何かを言って欲しいという文化に少々疎いのでそっちについては触れないでおきます、すみません。

スケブくん自体はいろいろあるコミッションサイトの派生であるため、基本的にはコミッションを受け付けるサイトとしての自我が強いです。

またskebくんはコミッションを通じたソーシャルネットワークサービスの傾向が少々強く、クライアント側の個人ページも作られリクエストしたイラスト一覧というのがでます。またリクエスト文は基本全文公開されます。「非公開」設定でリクエストを送ると送ったリクエスト文がskebによって公開されることはないですが、完成品も非公開になる(クライアントとクリエーターだけでやりとりしてskeb上では完成品は表示されない)というまあまあゴッツ目の二択を要求してきます(匿名でリクエストを送ることは可能です)。また非公開でもクリエイター側には全面的な権利は残されてるので、SNSに公開しなおすなどはできます(skebの個人ページに完成品が掲載されないだけ)。

俺は神に送るマシュマロ書くにも時間かかるし返信されていようものならピエッてなっちゃうので(無視されたらそりゃ泣くけどもよ)クライアント側って思うとskebくんのこれははずかし〜〜〜!!!って感じなんですけども人はどうですか?自分の周りだと依頼文がガッツリ公開されるという点で二の足を踏んでるフォロワーはかなり見かけた。Twitterでも「文学」などといっておもちゃにされている時もありますし。ただpixivリクエストよりかはコミッションサイトとしての自我が大きい分、クリエイター側のデータも見れるので、ファン行為というよりは依頼したブツが手元欲しいという気持ちで利用するのがいいのかなという感じはあります。

またファイルは1つしかやりとりできず、差分等のやりとりは納品するpdfファイルのレイヤーに仕込んでおくか、ツイッターでやるかになるので、そこまでやるのにすけぶ内では完結しないのかいという感じが少々微妙なところ。
これを書いた時はこのデメリットがあったんですが今は複数ファイル納品ができます。

クリエイター側から見ると返答期限や納品期限を自分で設定できるのは利点だと思います。サンプル透かしなども勝手に入れてくれるのもコミッションサイトの自我の強さを感じます。あとサイト上の処理がとにかく早いですね。いや、pixivくんが遅いんじゃけども……。

リクエスト - pixiv

  • リクエストを受けつけているのはイラスト・漫画・小説・うごイラ(pixivで投稿できる全ての形態)
  • pixivの投稿ページの派生でしかないため納品形態をシステム上で指定するのは不可能(リクエスト文に添えるのはマナー違反ではないと思いますが……)
  • 完成したイラストのサイト上の公開・非公開を決めれるのはクリエイター側
  • リクエスト主にだけ閲覧できるギフトデータというものを設定できる(※ただしピクシブからの納品物の確認が済んだあと)
  • 他人が送ったリクエストに対して同じ金額を上乗せして自分もリクエスト主と同じ恩恵(SNSでの転載やギフトデータ)を受けることができる「相乗り」機能がある
  • サイト上処理が遅め
  • 入金は月末〆一括のみ

最大手のイラストSNSの一部として投げ銭付きリクエスト機能を設けるという意思が結構強く、同人作家とそのファンに優しい作りなのはpixivくんだなという風に感じます。

ただ投稿されたイラストがpixivのガイドラインに抵触してないかの確認にガッツリ営業日を割いて、その上その修正が設定された締め切りに間に合わないと判断された場合リクエストがシステム側から棄却される、その上締め切りについては固定(60日)という強い制約があり、これが結構厳しいです。印刷所に入稿する時ぐらいの緊張感が必要です。

また、例えば「この漫画の続きをちょっとでいいから描いて欲しいです」っていうのを「イラスト依頼」で送った場合、クリエイター側が書き上げたのが「漫画」であっても「イラスト」として投稿しなければならなかったりするので、送る方も描く方も留意がいるかなという気はします。

ただリクエスト主にのみ見れるギフトデータを設定できることや、イラストの公開・限定公開をクリエイター側で選べるのは個人的に大きい感じがあります。限定公開であげて、あとで複数受けたものを全体公開でまとめてもいいわけですし、アイコン絵を描いて欲しいといわれたときにアイコン用にトリミングした差分を渡していいし、TRPG用の立ち絵を用意して欲しいと言われたときにPNG透過差分はギフトデータにというのでも構わないわけですし。
あと細かい点ですがどういうリクエストは受けつけますというのをかけるのもいいですね。skebくんはサイトのミニマムさを優先していて、skebのプロフィール文はイコールでTwitterのbioなので。

総評

  • 腐女子的自我が強いなら正直pixivリクエストくんが全体的に(気が)楽
  • 軽い兼業の気持ちでやるならskebの方が楽

スケブくんはとにかく全てがフルオープンなので、とかく公開方法をなんとかこちらでコントロールしたいような内容の場合はだいぶ憚られるかもしれません。pixivくんはやはりその点強いです。

ただ処理がめちゃくちゃ早いのと手数料が安い、そして振り込みが鬼早いので、コミッションサイトとしてはやはりスケブくんが強いです。