おまえきけ

140文字で足りないときに連投してリムられないための場所

2022年一番個人的なまとめ

晦日なので一年の振り返りをしようと思います。人様が一番興味がなさそうなことで。

今まで、いわゆるお化粧に全く興味がありませんでした。が、今年になって覚えることに決めました。コロナになり、「化粧、しないな〜」「面倒だしな〜」という話をよく耳にしていました。だけども、ようやく会って遊べるという頃合いになって、実際に会ってみると、みなさんすごい綺麗にしてきてくれる。これはなんか……「悪い」な……!と思ったのが最初のきっかけ。
次に6月にかなり多くの人と会う予定を入れたことが大きかったです。「久々のオフだから」というので筋トレをしている人もいたので、「自分も見た目を整えて会いたいな」と思いました。
最終的に化粧、髪型、ファッションの三方向からアプローチすれば自分のキャラデザをある程度変えれる、ということに気づいて、下半期はすごく楽しかったです。たまたま自分のやりたい見た目と体型がさほど喧嘩しない内容だったのも助かりました。

また友人たちや夫にもすごく支えられました。特に夫は、年甲斐もなく「化粧する!」と言い出した妻を嗤うことなく、見せに行けばいつも「かわいい!」といってくれるだけでなく、「ほんとだ!色が違う!」「肌が明るく見えるね!」と小さな違いにも言及してくれました。なんていいやつなんだ。
友達も「自撮りを見てもらっていいですか?」という、出会い系のスパムか?みたいな連絡を快く許諾してくれました。後でも触れますが、かなりたくさんのことを友人たちに教えてもらいました。
また、誰も「こうしないといけない」ということはなくて、これは本当に助かりました。本当に本当にありがとうございます。また見てもらってもいいですか?

今となれば化粧をしてなかった理由は色々挙げることができます。まず目が本当に悪いので、化粧をする上での障害がめちゃくちゃあります。今でもやっぱり、目がよければなあ!と思うことがたくさんある。メガネが似合うのでそれはいいんですが、それでも視力が良くて伊達メガネをかければいい話だなと思うし。あとは化粧の成功体験がほぼなくて、好きな色を乗せると浮いてしまうし、「化粧している顔」が好きじゃない。お化粧を直すのも面倒だし、社会人のコスプレをするにしか使わない……けど、あまり必要ない……みたいな(化粧っ気がなくても許される業種にいたし、かなり若い頃に人生の伴侶を決めてしまったので、余計に)。
ただ、これは始めてから改めて気づいたことという感じでした。作りたい顔、というのもよくわからなくて、どう言う風にしたいの?と言われてもわからないと言う感じ。全く興味がない、なんとなく敬遠しているというジャンルだとこういうことになるんだなと痛感しました。
いい例として、「化粧をしてからの方がシミが増えてる気がする」って思ったことがあります笑。実際は自分の顔面の解像度がちゃんとあがっただけで、それまではほんとうにぼんやりみてたんだな〜と思います。

なので、芽生えた自我というか、化粧おぼえたことで気づいたことなどを、箇条書きで書き出そうかな。と思いました。前置きは以上です。

  • 意外とコスメについて皆語りたがっている。化粧を覚えようと思った時、「お恥ずかしいのですが、今更ながら化粧というものを覚えようと思います。皆様、ご教授いただけませんでしょうか」とお願いして回った。すると自分の予想に反して皆とても親切に話してくれた。誰一人としてタイムラインでコスメの話題をあげるような人ではなかったのだけど、それぞれにコスメを選ぶ基準みたいなのがあって、こだわりや使ってる理由や、おすすめのものというのがあるのだなと思って、すごく感動した。普通にオタク趣味で繋がったフォロワーが実はDiorに魅せられてしまっていることを知り、魅力や製品をたくさん紹介してくれたのも、なんかすごくいい体験だった。でも確かに美容の話題って女性の間でも難しい話題だとは思う。人によってモチベーションや限度が全然違うし。デパコスもまあ手が出ないよねっていうのをわかってくれる相手だったのが助かった。
    特によかったのが、コスプレをやる友人と話せたこと。顔を描くことで印象が操作できることに純粋に感動できたし、メイクで自分の顔面を改変することに対する苦手意識をかなり払拭できた。(一方で美容系の記事や動画というのはやはり肌に合わなくて、友達に紹介されない限りは見なかった。)
    あと、ちゃんと外見に気を遣ってる人に対してちょっとした「恐怖」を覚えていたのだけど、仲のいい人から地続きにその話題を引っ張り出すことができたから、それもすっかりなくなった。
  • ルッキズムって邪魔なんだなあ……と思った。自分なんかは、優れた容姿を持っているわけではないと思う。化粧も、(無論肌のくすみなんかは消すけども)自分の見た目に統一感を持たせて「キャラデザ」にまで引っ張り上げることしかしてない(それが楽しいので)。行って仕舞えばよくて雰囲気美人なんだろうなと思う。でもさ……それでいいよな……?別に……。
    だから私は今日の洋服かわいいね、髪型似合ってるね、とおなじぐらい、今日のお化粧かわいいね、でも嬉しい、んだけど。そういうかわいい浮かれポンチを心や社会が飼ってるルッキズムが邪魔してるんかもなあ、悲しいなあ、と何度か思ったりした。結局一番スタートにある「化粧しない理由」って、「私なんかがしたところで」だしなあ、って。
  • 練習って大事。子供の頃は、「浮かれてる」と思われるのが本当に死ぬほど嫌だった。化粧品を買って少し試してみることを母親に揶揄されたらと思うと本気で嫌だった。でも今は実家じゃないし、夫はめちゃくちゃいいやつなので、練習だと思って出かける日は全て本気メイクをした(※出社してないので、週1〜2回ぐらいしかない)。時には出かけない日にもした。画面共有を使って友達と一緒にメイクしたこともあったり。上手く言えないけど「練習」って名目にするだけですごく心が軽くなったし、いざ「本番」がきても、練習したことをやろう!と思えて気負いせずにメイクできた。
  • 自分の好きな色を選べばいいというのは危険な思想かもなあと思った。私はブルベ寄りなのだが、色としては黄色系が元々好きで、ピンクとオレンジを選べと言われればオレンジが好き。なのでオレンジチークを選んだ結果、すごく色が浮いて自分で自分を「気持ち悪い!!!」と思ってしまったいやな思い出があった。それもあって、スタートはイヤイヤながらもピンクベースのものを選んで、結果的によかった。今でもアイメイクは好き勝手に塗っているが(眼鏡で目が小さくなるので、アイシャドウが派手でも大丈夫)、血色を表現するチークや口紅はピンクベースのものを選んでる。
  • 自分のファッションに説得力が出る。髪型と服装だけだとイマイチ自分のしたいファッションを表現できないけど、顔面を塗装することでこう、「この格好がしたくてやってる人なんだな」というところに持って行けるんだな、と感じた。これが個人的にすごく大きくて、出かけるのが楽しくなった。
    ユニクロの白Tにジーパンでサンダルみたいなラフな格好も好きなのだけど、それ用の化粧することで「ファッションに無頓着な人」じゃなくて「そういうあっさりした格好をする人」になれたとき、まじで嬉しかった。
    あと美容師さんがちゃんと俺の格好と化粧に髪を合わせてくれるようになった。今までファッションの自我がブレブレだったから合わせられないのは当然である。
  • 色っておもしれー。イラストでも着彩工程が好きなのだけど、顔面塗装でもいろんな色を使って遊んでいる。
    この前ピンクマスカラを買ったのだけど、まつ毛のボリュームはマスカラによって増えてるのに色の関係で顔面での印象はむしろ減るということがあっておもしろ!っておもった。まつエクしたりビューラーでばちばちにして目力を強くするという方向にはさほど興味がなかったので、色で肌に馴染ませたり、目元の血色表現に使ったりできるのはよかったし、単純におもしろすぎる…と思った。
    髪以外の毛の色を塗装しまくった結果、結構黒髪が似合うな…と感じてるところもある。(これは誇張表現というか過大評価なのだけど)上手くコントロールすると髪を黒染めしてるコーカソイドみたいな雰囲気にできるんだろうなと感じた。
  • メガネが似合う。私のキャラデザにはメガネが要る。メガネキャラです。
  • 肌、ワガママすぎる。顔の常在菌は五歳児だと思った方がいい。原稿とかいうのが世界で一番肌に悪い行為なので、五歳児にはほどほどに付き合おうとおもう。

化粧、上手く行ったな!今日のキャラデザはすごくうまくいったとおもいます。というリザルトをあげるための「写真」……に「撮られる行為」もまた「技能」……!と思ったので、この辺を磨いて見栄を張りたいな、と思いました。

2023年もよろしくお願いします。