2024年買ってよかったものを発表します!!!「みんなも買うといいよ」といった布教するような内容には昇華できてません
キーボード
今年は自作キーボードを二つお迎えしましたが、このどちらも最高でした。自作キーボードは性質上誰にも手放しで薦められるものじゃないですが、自分でカスタマイズできることに喜びを覚える人ならまずおすすめです。
自作キーボードは本来組み立て用のキットを購入し自分ではんだ付けや組み立てを行わないといけませんが、はんだ作業に全く自信が持てなかったのでどちらもお金を払って組み立ててもらったものを送っていただきました。
それぞれ紹介します。
左右分割キーボード
左右分割キーボードのEgro68です。左右分割キーボードは2台のキーボードを繋げて1台のキーボードとして運用することができるキーボードです。右手左手それぞれ自分の手の位置にあったところに置けるので疲れにくいという特徴があります。
その上でこれはカラムスタッガードという配列で端的に言えば人間工学に基づいており叩きやすくなっています(ロウスタッガードという一般的なキーボード配列を真ん中でぶった斬ったみたいな分割キーボードもあります)
68というのはキーの数でこの手の分割キーボードにしては多いのですがそれでも市販のキーボードよりは少ないので使用頻度の高いキーを自分で選んで置いていく必要があります。remapというサイトを使って直感的に配列することができます。例えばみんな大嫌い(私は嫌いじゃないですけどね)CapsLockなんかは存在してません。Macは使うキーがめっちゃ少ないのでこれで事足りますが、キーボードレイヤーというのを設定できるので一応なんとでもなります(レイヤーについては後で書きます)
キーキャップの刻印とキーアサインを必ずしも一致させる必要はないため、購入したキーキャップと相談してそれっぽいのを置いています。自分の配列だとまずエンターキーがなくてびびるとおもいますが左側の一番右下端の無刻印キーがエンターです。その上の方にある「/」とだけ書かれてるのがバックスペースキーです。
元々分割キーボードはかっこいいという理由と、FF14などでキーボードを使って遊ぶ時、左手デバイスを買うより分割キーボードの左側を使う方がやりやすいんじゃないか、という気持ちがあり興味はありました。
ですが購入のきっかけは今年の酷暑。私は机の大部分を液晶タブレットに支配されていて、キーボードは液晶タブレットの奥においてました。
液タブが腕を置くための台にもなるので打ちやすくこれで困ってなかったのですが、夏場になると液晶タブレットがドえらい熱を持つようになり、配置上絵を描いている時でもそうでなくてもアチアチになりながらキーボードを触ることになります。いつもは扇風機で液タブの排熱をしながら騙し騙しやっていたのですがついに今年耐えられなくなりました。結果液晶タブレットを挟んでキーボードを左右に配置したいと考えるようになりました。
最初は昔のキーボードを引っ張り出してきて2台繋げて右手と左手別のキーボードを操作するという荒技で対応していたのだけど、所詮別のキーボードを叩いてるのでたとえば左キーボードでShiftを押して右手でNを押してもShift+Nの挙動にはならないなどの細かい不便がありすぐに分割キーボードの導入を考えました。通常この手の分割キーボードは一般的なキーボードを2台買うくらいですみますが、自分は半田付けが行えないので作業代行をしていただいたため、大体4万円くらい支払いました。印刷費を除けば最近で一番でかい買い物です。
その甲斐あってすごく満足度の高い買い物でした。なんといってもかっこいい!慣れるのには流石に少し時間がかかったので久しぶりにタイピングソフトなんかをして遊びました。キーキャップのカスタマイズはもちろんだけど、キースイッチも自分で取り替えられるので長く付き合うことができます。消音リニアに変えようかな〜っていうのもできるし、押し間違いが多い特定のキーだけスイッチを変えるというのもありかなと模索してるところ。まだやってないですが、WindowsとMacで使用感を変えないようにキーボードレイヤーを切り替えることもできるので、2OSをよく行ったり来たりする自分にはかなり嬉しいです。カスタマイズ性が高いのやっぱ楽しい!
最初に挙げていたFF14での使用感もかなりいいです。まあクリッカーになっちゃったので十全には引き出せてないですが…
弊害として既に通常のキーボードが使えない悲しい人間になっています。
マクロパッド
さてそんな感じで分割キーボードライフを謳歌していたのだが、より欲がでてきました。それは左手デバイス(マクロパッド)の導入です。
分割キーボードを離れた場所に置くデメリットの一つとして、二度とキーボードを片手操作できないということが挙げられます。左手を出張させてCltrl(MacだとCommand)+Hとかを操作することができない、そうなると必ずペンを持っている右手が一度キーボードに触れることになります。これがなかなか面倒くさい。Illustratorだと⌘7とか⌘8とか平然と使うので余計に面倒くさい。最初は極力左手のキーに集約させていたのですがこれも限界があります。まあ当然ですよね、できてたらすでにそうしてくれてると思う。またEgro68を導入した以上アサインしてないキーも多く、膨大なショートカットに対応しきれない現実も出てきました。
そんなわけでいわゆるお絵描き用の左手デバイスの導入を検討しました。ロジクールなどが出してるゲーム用の左手デバイスなども検討しましたがキーボードにつまみとホイールがついてる変態キーボードは自作キーボ界隈にしかないんよ…というわけでCannonbalカーソルパッドを作者さんのBOOTHで購入(こちらも組立済み)。
キーボードについてるホイールなんて何に使う?と思われるかもしれないけどこれがめちゃくちゃ使う。たとえばIllustratorだと、作ったオブジェクトの重ね順を変更する工程がなかなか面倒(※)なのだけど、ホイールにアサインすることでかなり直感的に操作できるようになりました。もう一つは最近追加されたアートボートの回転に振っています。イラレのキャンバス回転は他のソフトと異なり若干使い勝手が悪いのだけど、アサインすることでだいぶ実用的になってくれました。
またクリックの押し込みもあるので一つは右クリックにアサインしてます。右クリックは液タブのペンにアサインできるのだけど誤爆するとだるいのでペンのほうのボタンはあまり使わないようにしていて、右クリするためだけにマウスをもったりしてたので(やばすぎ!)これは最高。※説明してると面倒なのでフーンと思ってください。
クリップスタジオではキャンバスの回転とペンサイズの変更にアサインしてます。ペンサイズの変更は元々ショートカットの押しやすいところに設定してたけどどうしても覚えられなくていつもツールから選択してたんですけど全然使い勝手が違うくて卒倒しました。ホイール操作にすることで直感的になる恩恵がでかいです。また別のキーを押しながらホイールを回すことでまた別の挙動を引き出すというのも可能で、たとえば下のホイールには「回転」と「描くレイヤーの切り替え」と「ペンの切り替え」が入っています。まだ増やせます。
なぜそんなことになっているのかというと。まずこのホイールに下にコロコロすると「=」が、上にころころすると「ー」が入力されるようアサインされてます。
その上でShift+=とShift+ーでは違う挙動が出るようにクリスタに教えます。そうするとボタンを押しながらカーソルをコロコロすると別の挙動が出るというように設定できます。
さらにremapで設定できるキーボードのマップにはレイヤーの概念があって、そもそも設定しているキーバインドをがらりと変えることができます。レイヤーも完全に切り替えるのと一時切り替えがあって、完全に切り替えることでクリスタ用とイラレ用別のアサインを設定できていて、白いボタンにレイヤーの一時替えボタンを振ることでまた別の挙動を引き出せています。
写真じゃわかりづらいのだけど上の銀色の部分にもホイールがあって(左右別のアサインはできない)それを右に回すことでクリスタ用のレイヤーに、左に回すことでイラレ用のレイヤーに…と切り替えができる。
この入力部位も押し込みに対応していて、なんかどうやったか忘れたけどちょっとがんばって今何用のレイヤーになってるのか通知でお知らせしてくれるようにしました。
キー部分には普通に戻るとか保存するとかコピーとかペーストとかよく使うキーを普通にアサインしてます。個人的に嬉しかったのは「コピー」と「切り取り」が同じキーにアサインできたこと。コピーは「C」、切り取りは「V」に振られてることが多い(つまりキーが違う)のですが、今回shift+Cにアサインして(画像で言う)0を押しながら3を押すと切り取り、3のみだとコピーという挙動にできました。
つまみには基本的にスケール系(拡大縮小)を振っています。拡大縮小自体はキーボードで操作するよりペンタブで操作する方が直感的なのであんましつかってないですが押し込みでスケールリセットできるようにしてあって、それがすごく便利です。あと作業上滑らかに拡大したい場合と50%、75%、100%と刻んで欲しい場合と別にあるのでその点で使い分けができてます。
これも普通に液タブの横に置いてたのですが買ったもののまともにつかってなかったコントローラー置き場を使って液タブの上に置くようにしました。Egroとの操作とごっちゃにならないのでいいですね。あと見た目がかっこよくなりました。
この一台のおかげで作業効率はめちゃくちゃあがりました。もちろん慣れるには時間がかかるので、remapから出力できるキーマップを見ながら使っているところはまだあります(特にイラレとクリスタで全然違うものを振ってるのでよく混乱します)、が、どちらかといえば新しいゲームの操作を慣れるようなノリで楽しめてます。
モリサワフォント
女の子がクリスマスプレゼントに本当に欲しいものとしてお馴染みのモリサワフォント。モリサワフォントを利用できるサブスクがあるのですが学割が存在していて(学生はガチで安い)教員割もあります。
実は学校関係者を名乗る権利を有しているため、教員割を利用できます。Live2DやAdobeの教員割もアツいのですがいつまでたってもLive2Dの勉強を始めないしAdobeソフトは職場から支給されているのでノリと勢いで契約しちゃいました。流石にめっちゃよかった。モリサワフォントはいわゆる完成されたクラシカルなフォントが多くて、デザイナーの使い方によっては古臭くなってしまうデメリットはあると思うのだけど、一方でアカデミックだったりかっちりした内容には最適だったり。仕事はそっち系の印刷物を作るのが多いので大助かり。あとは何気に探しにくい、太くて丸みのある明朝体や、太らせすぎて真四角っぽくなってるフォントもあるので最高。
あと前者のレトロさを生かして、いわゆる販促シールの素材を自作してキャラクターに貼りまくるというイラストを描きました。これが大変評判が良く嬉しい。
また元々写植機を作っていた会社なのもあって漫画との相性が抜群なのもいいですね。漫画のフォント選びって大変+フリーフォントから探すのも大変なので…。
デザインにはちょっと使いにくいフォントでも漫画だと映えるのでありがたいです。その代わりばしばし稼がないといけなくなりましたが…。
そんな感じでした!